千葉県館山市布良で、美味しいオムライスを!!

 


往時を偲ばせる佇まい



布良海岸

千葉県館山市布良306-1
電話:090-9830-4943



 
日本家屋独特のやわらぎ



御座敷の窓から築山と蘇鉄の姿が




大人気のオムライスとスープ




あしらいのホーリー・バジル
 


メニューにもホーリー・バジルが!


 
ホーリー・バジルの説明付き





イマジナル販売店探訪 2014年12月号 
  青木繁が、【海の幸】を描いた布良地区に、新名所誕生

 平成23年11月、布良海岸の郵便局裏に、布良Cafe食堂『蘇堂』が、オープンした。この日本式家屋は、かつて、大家さんの離れ座敷であった。お店の名前は、オーナーが、たくさんの想いを込めて、〈蘇−よみがえり、堂−人が集まるところ〉と名付けたそうです。
 房総地区では、漁業が盛んだった頃があり、この離れ座敷でも、漁師の人達が宴の間として利用したのではないだろうか。窓から覗ける庭の築山が、往時の人々が、海の恵みに感謝し、心の底から幸福を享受した面影を忍ばせる。この和の空間で洋の味を楽しむ妙が、ここにある。
 東京のフレンチ・レストランで腕を振るっていた岩田薫明さんが、一念発起して、田舎暮らしを目指し、辿り着いた地が、千葉県館山市の布良地区であった。この地は東京から近いこともあり、かつて、多くの画家や詩人が、自然を求めて流れて来た。当時は、有り余るほどの漁獲を得ていたこの地は、豊かな地であり、人々の心も豊かであったので、彼らを暖かく迎え、無償で、宿と食事を提供したそうだ。その中の一人が、夭折の天才画家・青木繁である。私は、中学時代に、彼の代表作である「海の幸」を見て、ゴーギャンのように、南洋の地で、描かれた絵だと思っていた。この地の長老が、「青木繁は、いつも海岸で、魚を担いで帰ってくる我々をデッサンしていた。しかし、あの絵のように、漁師が身体に何も着けていないなんてことはない。褌くらいは、していたよ。」と笑いながら話すのを聞いて、初めて、日本の地で描かれた絵であることを知った。古老は、遠い昔を懐かしむように、虚空を見上げて微笑んだ。こんな古(いにしえ)の話を、私は、オムライスを頬張りながら、波の音をBGMに、耳にすることができた。魂は、いつしか大正ロマンに染められていた。
 その縁起の良い家屋を、オーナーの薫明氏は、包丁をトンカチに持ち替えてると、清掃、建具の直し、家屋の修理に、10月10日かけ、見事な和風レストランに蘇えらせたのだ。奥様が、「人が誕生する日にちと同じですね。」と笑って話された。昭和の浴衣地を壁紙代わりに使うなど、手作業の贅が凝らされている。家族の努力の甲斐あって、布良の地に、居心地の良い空間が生まれた。
 メイン・ディシュは、6種類であるが、人気の“オムライス”は、季節ごとに、ソースを変える気の使いようである。できるだけ、手作りを心掛けているオーナー・シェフは、休日の月・火曜日も店に出て、お客さんの喜ぶ顔を夢見ながら、ソース作りに奮闘されているようだ。自家製カレーやパスタもお薦めである。デザートやドリンクにも厳選されたこだわりの逸品が並ぶ。素材は、できるだけ、地元の安全な素材を活用。前菜やスープに、さすが、都会で洗練された技を感じる。営業時間は、11時半から16時まで食事と喫茶が楽しめ、地元の人に愛されている。民食のお客様も、御主人の紹介で、たくさんの人がやって来ると言う。最近では、評判を聞いた観光客が、秘境を訪ねる感覚でやって来るが、如何せん、判り難い場所なので、奥様が、携帯電話を片手に、誘導に走り回ることもしばしばとか。
 和服の似合う奥様は、接待業は、始めてとのことであるが、無類の努力家である。館山市の図書館に通い、独学で描き文字を勉強し、メニュー等で、その技が発揮されている。御主人が丹精込められた料理に、一品一品丁寧な説明がなされ、高級料亭の風情を醸し出す。
 ホーリー・バジル(トゥルシー)との出会いは、引っ越して来られた当時、食事に行かれた館山市大井にあるベジタブル・レストラン「トゥルシー」であった。イマジナルのお茶を飲んで、すっかり元気になった御夫妻は、お店でお茶とメニューに出される一方で、イマジナルの商品も販売していただいている。
 因みに、奥様の話によると「蘇堂」では、ホーリー・バジルが、大活躍している。
@お手洗いのハンド・ウォッシュは、煮出したハーブに石鹸を溶かし込み、そこにホーリー・バジルのエッセンシャル・オイルを加えたもの。泡切れが良く、爽やかな香りが、お客様に好評とのこと。A家屋やお店の調度品のメンテナンスには、お酢にホーリー・バジルの花先を乾燥させ、漬け込んだものを使用。お酢の鼻につく匂いが緩和されるようだ。Bホーリー・バジルの花先を漬け込んだビネガーを水で薄めたものを、ヘア・ケアのリンスとして活用。Cトリートメントには、ヘナにホーリー・バジル・ティーを加えて使用されている。とのことだ。ここまで使っていただければ、さぞや、ホーリー・バジルも幸せなことだろう。
 地元の環境ジャーナリストから「便利は、不便」と言う言葉を聞いたことがある。便利な世の中で、失われたものも多いはず。かのゲーテは、「自然から遠くなると人は、病気になる。」と言いました。自然に恵まれた地で、大地の恵みの旬の素材が、オーナー・シェフの心を込めた技で、お皿の上で、蘇る。
 方向性を見失った現在、しばしば、江戸時代の日本人のおおらかな生き方が、テレビ番組や本などで取り上げられる。昔の人が健やかに過ごした要因として、日本家屋の癒しの空間が大きな要素のような気がする。陽光眩しい布良の地に立ち、潮風を、胸いっぱい吸い込み、『蘇堂』に立ち寄り、美味しい洋食を食すれば、健康への第一歩を踏み出せるのは、間違いない。隠れた名店に、いらっしゃいませませ〜。


※ひと口コメント:庭に、大きな蘇鉄の木がある。
蘇鉄は、「蘇の字の中に使われている禾」の字が、草、すべての食べ物を表すそうだ。
蘇鉄の花は、別名「御赦免花」と呼ばれていた。
江戸時代、島流しにあった八丈島では、蘇鉄の花が咲くと御赦免があるとの噂があった。
数十年に一度しか咲かないからである。それほど、珍しいのが蘇鉄の花である。


    
                

『蘇堂』のデーター  

お店の名前

布良Cafe食堂『蘇堂』

開店

 2011年11月

オーナー・シェフ

岩田 薫明 様

住 所

〒294-0234 千葉県館山市布良306-1

電 話

090-9830-4943

メール・アドレス

♪♪♪♪♪

ホームページ

http://sodow.jimdo.com/

定休日

月・火曜日

営業時間

11:30〜16:00(15:00ラスト・オーダー)

お店ポリシー

 いにしえの建物に息吹を入れ 造りをそのままに活かした空間にて
自家製カレーやオムライスなどをお出しする そんな店をつくりました
店は小造りですが味は手造り 平成でありながら昭和の佇まい
和の空間で洋の味をお楽しみください    -店主-


〈『蘇堂』ホーム・ページより抜粋〉

お店の売り

 地元の安全な食材をメインに活用、自然の風を感じながら、
懐かしい味をお楽しみください。

   

                    


青木
1882明治15年)713 - 1911(明治44年)325)は
日本
の明治期の洋画家である。

明治期日本絵画のロマン主義的傾向を代表する画家であり
代表作
『海の幸』は明治期洋画の記念碑的作品と評されている
若くして日本美術史上に残る有名作を次々と描き上げた一方で、
世間的な成功には恵まれず、放蕩生活の末、満
28歳の若さで没した。
その生涯については虚実取り混ぜたエピソードが多く、
半ば伝説化している

短命だったこともあって、
残された作品の数は決して多くはなく、
代表作『海の幸』を含め多かれ少なかれ未完成の作品が多い。


 


青木繁
(あおき しげる)


 


海の幸(1904年)油彩・キャンバス、70.2x182.0cm 石橋美術館




海景(布良の海)
1904年)ブリヂストン美術館




天平時代(
1904年)
ブリヂストン美術館

 




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